介護が必要になったら⑥ケアマネージャーさんを選ぶポイントは?事前相談をする前に知っておきたいこと

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介護が必要になったら⑥ケアマネージャーさんを選ぶポイントは?事前相談をする前に知っておきたいこと

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介護が必要になったら⑥ケアマネージャーさんを選ぶポイントは?事前相談をする前に知っておきたいこと

[おうちで透析 インタビュー 介護が必要になったらどうすれば良いの?⑥]

  • 在宅医療特化型運営コンサルタント 社会福祉士 横森 美和 様

聞き手:

  • 医療コンサルタント 大西 大輔(MICTコンサルティング株式会社 代表取締役)

大西: ケアマネージャーを選ぶポイントなどはありますか?

横森さん: まず一つ目は絶対的に相性です。人間ですので相性が大切です。分かりやすく話してくれる人が良いケースもあれば、分かりやすいけれどいちいち細かいと思われるケースもあります。ですので、「良い」とは、あくまで「主観的に良い」ということがあります。

大西: 例えば「相手が凄く怖そうだ」とか、そのような主観で良いのでしょうか?

横森さん: もちろん最初はそれで良いと思います。結局、介護保険を使うことになると長い付き合いになりますので、その長い付き合いをやっていける人、というところがまず第一条件かと思います。

大西: 美容院とか理容院と似ていますね。

横森さん: そうですね、美容師さんを選ぶときなどに似ているかもしれません。

大西: 美容師さんは、やはり話が合う人とか話が上手な人を選びますよね。

横森さん: 似たような感じで良いと思います。

大西: ケアマネージャーは変更することもできるのでしょうか。

横森さん: もちろん合わなくなってきた時には代えることができます。

また、使うサービスによって代えざるを得ない、というケースもあります。例えば、ご自宅で訪問介護を利用していた時のケアマネージャーがいて、「施設に移る」ことになった場合は、施設のケアマネージャーに代わったりします。サービスによって代わってしまうこともあるんです。

一方、ご自身でちょっと「別の人がいいです」と、変更を依頼することも当然認められています。

大西: 少し言いにくいですね。

横森さん: 言いにくいですよね。ですから、最初から相性を確認しておくことが重要になります。

もう一つは、すごく技術的なことですが、ケアマネージャーになるためには基礎資格というものが必要になります。

基礎として、例えば看護師とか医療系資格を持っていて、ケアマネージャーになる人もいれば、介護士で介護的な資格を持っていてケアマネージャーになる人もいる。それから病院の相談員もいます。私も医療機関の相談員をしていましたが、相談員がベースとなってケアマネージャーになる人もいます。

様々なベースの資格があってケアマネージャーになります。そのため、そのベースによって、利用する方の見え方が違ってくる、ということもあります

大西: 強いところも違いますよね。

横森さん: そうですね。医療系出身のケアマネージャーの場合、その方の病気や今後悪くなっていくであろう病態に着目して、医療的なサービス視点になる可能性があります。また、介護出身のケアマネージャーですと、介護ケアに対してメインのプランになってくる可能性があります。

ただ、こちらに関しては何年も経験しているケアマネージャーであれば、基礎資格というより、ケアマネージャーという専門職によって安定してくるので、普通は「基礎資格は何ですか?」などと聞くことはないのですが、そういうこともあるという情報です。

大西: 横森さんがもしケアマネージャーだとすると、どんな視点で見るのでしょうか?

横森さん: 私は相談員なので、医療系でも介護系でもなく、とてもフラットかもしれません。

大西: バランスを取っているという感じでしょうか。

横森さん: バランスですね。私が持っている社会福祉士は、人と環境のその間を繋ぐ潤滑油のような国家資格になります。そのため、もし私がケアマネージャであれば、その方自身とその方の置かれている環境を考えたプランを考えてみたいなと思います。残念ながら私はケアマネジャーではありませんが、バランスを取るのは得意かなとは思います。

大西: それは大事ですね。

まとめると、医療寄りの看護師出身、介護寄りの介護士出身、真ん中のバランサーのMSW(Medical Social Worker、相談員)出身のような形で考えることもできるということですね。

自分がどちらに期待するかということもありますね。医療と介護の大きな違いは、ケアプランを立てるということもあるし、要介護認定を受けなければ上限が決まってこない、という点も違います。

横森さん: そうですね。時々状態が病気によって変わってしまったり、急激に変化してしまうこともあるので、ケアマネージャーに日々状況を相談しながら生活していくことになります。ケアマネージャーがある意味人生の相棒みたいな役割を担うことになりますね。

大西: 安心しました。

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