【在宅での透析治療】腹膜透析(PD)が普及していない背景
~柴垣 圭吾理事長(医療法人社団明洋会 柴垣医院)インタビュー~

透析に通うのがツライと思ったら
透析に通うのがツライと思ったら

【在宅での透析治療】腹膜透析(PD)が普及していない背景
~柴垣 圭吾理事長(医療法人社団明洋会 柴垣医院)インタビュー~

文字サイズ

【在宅での透析治療】腹膜透析(PD)が普及していない背景
~柴垣 圭吾理事長(医療法人社団明洋会 柴垣医院)インタビュー~

Q) 患者にとっては入院透析と在宅透析ってなかなかイメージが湧かないと思うんですけれど、大きな違いはなんでしょうか?

A) 通院が困難になった患者様の入院透析とは、はっきり申し上げると退院の見込みがなく、基本的にはずっと入院をしながら透析を続けて行くことになります。我々が、在宅で訪問診療をやっていて思いますのが、短期間でも在宅患者様は入院を嫌がるんです。ましてや、これが長期に渡って入院せざるを得なくなることは、患者様ご本人のニーズからは大きく外れる可能性があると我々は考えています。それに対して、家にいながら透析ができる(在宅透析)といったニーズに我々は今後お応えして行きたいと考えています。

Q) そのような患者ニーズがあるにも関わらず、これまでなぜわが国では「腹膜透析」が普及してこなかったのですか。その背景はどんなことでしょうか?

A) 医療機関などの施設で透析をする場合、スタッフが全部やってくれますが、家で透析を行うとなると、本人あるいは家族、または訪問看護師など、多職種の方々が関わって、みんなでやるということになります。その地域の介護力、それから家族の介護力、そういったものが影響してくるので、なかなか施設での透析と違って一筋縄ではいかない面もあるかと思います。そのスキームを我々は多職種の方々と情報共有をしながら組み立てていくことが必要になるのです。逆に言うと、それこそが、今まで腹膜透析が普及してこなかった大きなハードルであったかと考えています。

Q) 国はこれから高齢化が進む中で、「地域包括ケアシステム」という仕組みを打ち出していますが、それとこの「腹膜透析」との関係は?

A) 「地域包括ケアシステム」とは、簡単に申し上げますと、人生の最期を病院で過ごすのではなく、家で過ごすための環境整備です。これは患者さんの強いニーズでもあります。「地域包括ケア」に多職種間連携という枠組みの中で、全ての高齢者が、住み慣れた地域で最期まで過ごしていただく。これが地域包括ケアの概念です。そのような仕組みの中に、透析治療も当てはまると我々は考えています。なので、どうしたら入院ではなくて、高齢の方が最期まで家に居られるかを実現することを我々は考えていきたい、サポートしていきたいと考えています。

関連記事
イメージ動画を見る