セカンドSDM⑥透析治療における選択肢。血液透析から腹膜透析へ

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セカンドSDM⑥透析治療における選択肢。血液透析から腹膜透析へ

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セカンドSDM⑥透析治療における選択肢。血液透析から腹膜透析へ

[おうちで透析 インタビュー セカンドSDMとは⑥]

  • 医療法人明洋会 理事長 柴垣 圭吾 様

聞き手:

  • 医療コンサルタント 大西 大輔(MICTコンサルティング株式会社 代表取締役)

柴垣先生: だんだん足腰が弱り、通院が困難になってくるというステージにおいては、入院での血液透析を選ばれるか、在宅での腹膜透析を選ばれるか、といったセカンドSDMということが大切になります。

セカンドSDMという考え方は、国の方針でもあり、そういった考え方も徐々に増えてくるのではないかと考えています。

大西: 人のライフステージに合わせていつでも何度でも話し合いをして、血液透析がいいのか、腹膜透析がいいのか、そういったことを常に考えていきましょうという考えですね。

柴垣先生: それは癌の治療でも同じことですね。最後、入院にするのか、あくまでも家で過ごすのか。これは国も言っていることですが、医療側、介護側、それから本人とその家族が、何度でも話し合いを持って決めていくことが大切になります。

これは透析医療に関しても全く同じということになるかと思います。

大西: だからこそ、血液透析と腹膜透析の両方の施設を用いる必要があるということでしょうか。そのような仲間がもっと増えて欲しいなという思いはありますでしょうか。

柴垣先生: はい。そうなると患者様も選択肢が増えますので。

大西: 今、血液透析を行っている医療機関あるいは在宅医療を行っている医療機関の両者が、両方に関与する可能性があると思います。まずは、血液透析を行っている医療機関が腹膜透析へ、ということが考えられますね。

柴垣先生: まずそういったところで先陣を切るという必要があるかと思います。日本という国は、なかなか新しいことがどんどん進む国ではないので、初めはみんな様子見をするという国民性があります。

そういう国ですので、その中で先陣を切って、一つの透析医療の在り方を提示したいというのが我々の考え方です。これは国が望んでいることでもありますので、そういった意味では私共も自信を持ってやらせていただいているという状況です

大西: 初めて行うことには必ずハードルはつきもので、それは先生が身をもって体験されていると思うのですが、国や業界に対して何か要望事項などはありますでしょうか?

柴垣先生: 国に関して言うと大きな意味でやはり規制緩和だと思いますね。医療は、全てそうですけども、かなり細かく決められ過ぎているところがあり、手足を縛られていてなかなか物事が進まないという状況があります。

具体的な例を挙げると、痰の吸引ですね。痰の吸引も家族または訪問看護師でなければできないという状況があり、もっと頻回に訪問しているホームヘルパーができないという実情があったわけです。それを国はホームヘルパーも所定の講習を行えば痰の吸引ができるという形にしました。

それと同じことがいろいろな医療についても言えて、腹膜透析の普及に関しても、ホームヘルパーが患者のお手伝いをすることが正式に認められるようであれば、かなり進むと思います。

例えば、腹膜透析の透析液を替える操作、これはバッグ交換と言いますが、バッグ交換は医療行為なので、本人、家族または訪問看護師しかできないという縛りがあります。

国が本当に今後地域包括ケアシステムの中に腹膜透析を位置付けて、普及させたいということであれば、ホームヘルパーに一定の講習を受けていただいて、バッグ交換を可能にする、といった規制緩和が必要になろうかと思います。

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